インタビュー
未知のアーキテクチャは自分で創る。
ソフトウェアエンジニア

ロボット開発経験ゼロは、誰も気にしない。
前職ではweb開発やアプリの開発をしていました。ロボットアームを見るのも扱うのも初めてで、入社してすぐロボット操作講習を受けました。ロボット開発経験ゼロを気にする人は誰もおらず、『まったく新しいシステムを創っているのだから、経験があるかより、どんなものを創れば顧客の問題を解決できるか考えることが大事』という空気がチームにありました。
チトセロボティクスはスタートアップであるゆえに、開発の現場にはとてもスピード感があります。自分たちが問題を解決する、自分たちが考えて決めたことなら信じてやり抜く、という覚悟があり、意思決定が本当に早い。最初はロボットの知識も開発スキルもありませんでしたが、テンポよく進む開発サイクルの中で必要なことを学んでいったら、いつの間にかロボットシステムのプログラムの動きや、流れるセンサ信号の意味を感じられるようになってしまっていました。
あるべき姿を探して、彫刻のようにコードを刻む。
現在はチトセロボティクスのロボットユニットを駆動する制御ソフトウェア群の開発を進めています。これまで多くの工程が必要だったロボットプログラム開発を、シンプルかつ効率的にするための再利用性の高いフレームワークを組み上げることがミッションです。
チトセロボティクスは、食関連業界や物流業界など、生産性向上が急務の現場に向けて、多数のロボットシステムを提供しています。顧客企業からのご相談から、ロボット試験、導入、稼働開始までのサイクルを迅速にこなし、顧客課題を解決していく必要があります。そのために、現場に素早く”馴染んでいく”制御ソフトウェアを生成するフレームワークの開発が重要でした。
前例のないフレームワーク開発は、彫刻の制作のように感じられます。あそこを削り、こちらを付け足し、離れて見て、再び全体のバランスを再構成する。迷いや確信、失敗や手直しを繰り返し、ロボットシステムのあるべき姿を模索する作業です。


価値のあるアーキテクチャは現場で磨かれる。
ロボットシステムの醍醐味は、「現場がある」ということです。チトセロボティクスのエンジニアチームは必ず一度は現場を見ます。顧客企業のその先の、ロボットを使う人、ロボットが設置される環境すべてを濃厚に思い描けるようになるためです。
ソフトウェアをどんなに立派につくっても現場で動かなければ、価値を生み出せない。逆に思惑通りにロボットが稼働して、生産性の向上に確信が持てた瞬間は最高の気分です。ソフトウェアエンジニアとして、アーキテクチャは現場でこそ磨かれると考えています。