立命館大学 理工学部ロボティクス学科 川村研究室 東京分室について

当研究室は、立命館大学 理工学部 ロボティクス学科 川村貞夫教授の研究シーズを企業とともに、実用化・事業化を推進していく目的で設立されました。
そのための体制として、企業との円滑なコラボレーションを生み出し、実際のロボット運用現場で実験・開発ができるようにと東京(千代田区内神田)に研究拠点を設置し、常駐の研究員、学生を配置し、研究開発を行っています。

 

立命館大学発のスタートアップ企業創出に向けて

川村貞夫教授は、2016年12月、国立研究開発法人 科学技術振興機構(以下、JST)による研究成果展開事業大学発新産業創出プログラム(START)(※)「プロジェクト支援型」に採択されました。
川村教授の技術シーズは、ロボットの関節角座標系の制御にカメラからの視覚情報を加えることで、ロボットの手先位置姿勢を制御する視覚フィードバック制御技術です。本技術シーズの特徴は、従来行われているロボットの厳密なキャリブレーションやティーチングがなくても、ロボットの手先位置姿勢を高精度に制御することが可能になる点です。今回の採択を受け、本事業はジャフコのマネジメントのもと、立命館大学と企業とのコラボレーションを通じて、ロボットの運動制御理論を実際の現場での適用開発を進めていきます。ロボットの導入コストの削減や、ロボット設置環境の変動に対して頑健なロボットシステムを実現し、まだロボットの導入が進んでいない市場へ展開します。これはロボット利用の裾野を広げることで、企業の労働生産性向上に寄与することが期待されています。
川村教授の本プロジェクトは、JSTの支援を受け、ベンチャーキャピタルである株式会社ジャフコを事業プロモーターとして、大学発技術の事業化を進めているものです。また、2018年を目途に東京分室の研究メンバーを核として、スタートアップ企業の創出を目指しています。

 

(※)大学発新産業創出プログラムとは
事業化ノウハウを持った人材(「事業プロモーター」)ユニットを活用し、大学等発ベンチャーの起業前段階から、研究開発・事業育成のための公的資金と民間の事業化ノウハウ等を組み合わせることにより、リスクは高いがポテンシャルの高い技術シーズに関して、事業戦略・知財戦略を構築しつつ、市場や出口を目指して事業化を目指します。これにより、大学等の研究成果の社会還元を実現しつつ、持続的な仕組みとしての日本型イノベーションモデルの構築を目指します。

産業用ロボット利用の課題

従来、産業用ロボットは、キャリブレーション・ティーチングをきちんと行わないと手先位置制御精度を上げることは困難でした。厳密なキャリブレーション・ティーチングは、エンジニアに手間をかけ、ロボットシステムの立ち上げコスト増、運用開始までの時間ロスを生んでおり、ロボット普及への障害の一要因となっています。

新たなロボット運動制御理論(ソリューション)

そこで当研究室では、厳密なキャリブレーション・テイーチングなしでも、手先位置姿勢を高精度に制御する新たなロボット運動制御理論を発明しました。この制御理論を用いることで、ロボットや環境のパラメータに誤差を含んでいる場合でも、ロボットの手先位置を20マイクロメートルの精度で制御することが可能となります。
たとえば、ロボットやカメラの環境に誤差があっても、針の穴に垂れた糸を通すこともできます。

 

当研究室の技術開発についてはresearch をご覧ください。
具体例はmovie をご覧ください。